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外国債券の基礎知識
外国債券とは?
ここでは外国債券について債券の知識がある程度ある方向けにお話したいと思います(債券についてはこちらへ)。債券と外国債券の違いは単純に発行体が国内か海外かの違いとなっております。そして、外国企業や国際機関が発行体になっているため、取引される通貨が外貨になっているケースが多いのです。
この外貨で取引される債券を外貨建て債券と呼びます(以後こちらを外国債券と呼ばせていただきます)。反対に発行体が海外であっても取引通貨が日本円である場合は円建て外債(サムライ債)と呼ばれ、通常の債券と同じイメージで購入することができます。
外国債券は怖い?
よく外国債券は怖いなどの話を聞くことがありますが、通常の外国債券であれば国内債券との違いは為替リスクのみといっても過言ではありません。では為替リスクについて説明いたします。為替リスクとは100ドルで購入した債券が満期になり100ドルで返ってきたとしても、購入したときは1ドル100円で100ドル×100円で10000円で購入したものの、満期のときは1ドル80円になっており、100ドル×80円で8000円になってしまうという事です。しかし逆に1ドル120円になれば100ドル×120円で12000円になります。
ワンポイント
この為替リスク対策に一つよく使われる手段があります。それは金利のみを日本円に替え受け取り、元本の外貨に関しては、値上がりしていれば日本円に替え受け取り、損失があるようであれば外貨のまま保有し、また新たな外国債券を外貨支払いで購入するというものです。そうすることで多少の金利分の変動はありますが、元本の外貨におけるリスクを抑えることができます。
具体的な投資例
満期1年、額面100ドル、利率5%
1、購入時1ドル100円、満期時1ドル100円
金利5ドル+額面100ドル=105ドル=10500円
2、購入時1ドル100円、満期時1ドル120円
金利5ドル+額面100ドル=105ドル=12600円
2購入時1ドル100円、満期時1ドル80円
金利5ドル+額面100ドル=105ドル=8400円
ちなみにこの場合、金利分を考慮するとこの場合は1ドル96円以下にならなければ利益を得られる計算になります。
外国債券の魅力
外国債券の魅力はなんといってもその金利の高さにあります。ではなぜ日本の債券と比べ金利が高いのでしょうか?よく私は金利が高いから危ないのでしょう?などと質問をうけます。しかしそれはよくある勘違いなのです。確かに、日本国内の債券で金利の高いものは危ないかも知れません。しかし、外国債において国内債よりずっと格付けが上位にあり、金利が高いものがたくさんあります。
その理由は政策金利にあります。政策金利とは中央銀行が一般の銀行にお金を貸し出す際の金利であり、日本はバブル崩壊以降、景気対策の為にとても低い水準を維持しています。それに引き換え現在景気のよい国ではインフレ(物価の上昇)を抑えるために高い政策金利をとっているのです。
日本がバブルの頃に7%にもなった金利の高い銀行預金を危ないと感じたでしょうか?それと同じように現在景気がよく政策金利の高い国の利率は高い格付けのものでも高い利率がもらえるのです。
外国債券を購入するには?
外国債券に関しましても、国内債券と同じように募集期間が定まっておりますが、国内債券に比べると取り扱い量も多く、ほぼどのタイミングでも購入できると思います。こちらも各証券会社のホームページをのぞいてみてください。
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