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飛行艇製造企業「新明和工業」
飛行艇について
知っているようで知らない飛行艇。飛行艇とは水面発着陸できる機体のことです。
通常の飛行機では長い滑走路が必要であるのに対し飛行艇はその滑走路を必要としないというメリットがあります。
そしてこの飛行艇、世界で製造している企業は3社しかないのです。それは
日本の新明和工業、カナダのボンバルディア、ロシアのG・M・ベリーエフ記念タガンローク航空科学技術複合、の3社です。
さらに新明和工業の飛行艇は、湖での離着水が中心のカナダやロシアの飛行艇と違い波高3メートルの荒海でも着水できる世界唯一の飛行艇らしいです。
新明和工業の売上分析
それでは新明和工業の売上の分析をしていきます。
平成23年度のセグメント別の売上をみてみると
航空機セグメント:225億円
特装車セグメント:356億円
産機・環境システムセグメント:217億円
パーキングシステムセグメント:179億円
となっております。
中身をざっと説明すると、
航空機セグメント=飛行艇やボーイング向けの主翼部材
特装車セグメント=ゴミ収集車、ダンプ、、ミキサー車、タンクローリー等
産機・環境システムセグメント=ごみ処理中継施設等
パーキングシステム=立体駐車場
という感じです。
こうみるとかなり多角化している印象です。
そして海外での売上比率は
日本:871億円
アジア:50億円
北米:119億円
その他:31億円
となっております。
分析
これらのことから言えることは売上の大部分は日本であり、国策に非常に左右される銘柄ではないか、ということです。飛行艇の販売先は主に自衛隊ですし、ごみ収集車やごみ中継施設の販売先は自治体です。そのことが売掛金の内訳にも現れています。
三菱重工業㈱ 64億円
防衛省 40億円
富士重工業㈱ 22億円
寒川町役場 14億円
川崎重工業㈱ 11億円
*三菱重工がトップなのはボーイング向けの主翼部品の為と考えられる。
武器輸出三原則の緩和
日本では武器輸出三原則に少しづつ例外が作られ緩和されてきました。
そして2013年3月、飛行艇のインド輸出が決定。それを受けて株価が大きく上昇しました。今後の飛行艇の海外輸出には十分に意識して相場にのぞむ必要がありそうです。
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